新しい生命の誕生

引き続き陣痛は間隔をおいてやってきた

妻はいきみたいのだが

まだ子宮口が 午前3時を過ぎても

7センチとなかなか開いていかなかった

妻の我慢も限界に近くなっていて

叫びに近い声で痛みをこらえる

その間 腰をさすり

妻を繰り返し励ます

もうすぐだよ会えるのは!

赤ちゃんも頑張っているから

あともう少し頑張ろうな!と


この世に生命を生み出すことというのは

自分の生命をも危険にさらすことなのだ


産みの苦しみを目の当たりにする


なかなか時間が過ぎていかず

歯がゆい

お願いだから妻を楽に早くさせてくださいと

再び神に祈る


それから更に4時間ほど痛みに耐え

子宮口が9.5センチに広がり

妻はようやく分娩室に入っていった

時計をみると 午前7時をまわっていた

 

ようやく、もうすぐ もうまもなくなのである!!!

夜が明け 妻は痛みに必死に耐え

新しい生命がこの世にもうまもなく誕生するのだ

そしてその新しい命が

妻と自分との子供なのだ!!

胸の奥が更に熱くなった



立会い出産なのだが 

夫の方は 産まれる少し前に分娩室に呼ばれ

立ち会うことを許されるとのこと

それまで椅子に座り

呼ばれるのをただひたすらに待つ

五体満足で生まれますように!

椅子に座りただそれだけを願う


午前9時をまわり

ようやく看護婦さんより

立会いの許可を頂き

分娩室に入る


妻がこれまでにない苦しみの声をあげ

いわゆる分娩椅子に座り

先生のいきんでと言う声にあわせ

いきんでいる

その傍らで妻の額の汗をぬぐい

肩に手を添え見守る

視線は妻の顔のみを見て

産まれてくる瞬間を待つ



そして そして そして







その瞬間はようやくやってきました










いきんでいきんで




妻の赤ちゃんに会いたい気持ちと

赤ちゃんのお母さんに会いたい気持ちが

重なった瞬間







この世に新しい生命が誕生しました






女の子でした






10月 3日  金曜日  午前 9時37分






身長  51センチ





体重  3184グラム








この世にたった1人しかいない

かけがえのない 

2人の大事な赤ちゃん





産声をあげて五体満足に

産まれてきてくれ自分たち両親に

会いにきてくれました


妻のお腹にいる時から


ずっとこの日が来るのを夢みていたこと

本当に楽しみにしてました


本当に本当にありがとう!!!!!!!!!!!!!


生まれてきてくれたこと・産んでくれたこと



生まれて会いにきてくれてありがとう赤ちゃん

頑張って産んでくれた妻に心から感謝の気持ちが溢れた



出産を通して感じたこと



自分もそしてこのブログを読んでくれている人も皆

お母さんのお腹の中で

お父さんの声を聞きながら

何ヶ月も一緒に過ごし

好きなことも制限して

ただただ自分をそしてあなたを

大事に大事に大きく育ててくれて

産んでくれたんだ ということに

改めて感謝しなくていけないと思う

そのことに気づけばきっとなにかが

変わる気がする



原点回帰



自分がこの今生きているということ



生かされているということに




自分の子供をこの腕の中に抱いた瞬間

そのとてもとても小さくか弱い身体を

自分がどんな時も、なにがあっても

必ず守ってみせると決意しました


妻の父・母も9時頃から

病院に駆けつけており

10時半ごろ 初孫にご対面してくれました

本当に嬉しそうで

こちらまで嬉しさが改めてこみ上げてきました


家族に・会社に・友人に喜びを報告して

幸せのおすそ分けをすることができました

ご心配をおかけしました

本当に心遣いしてくれてありがとう



友人からもらったメールで印象的なものがあった



子供の誕生日と共に

父親としての誕生日でもあるな と

その言葉 心に刻まれました


今日という日が、人によってはかけがえのない日なのである

この日は自分たちにとってまさにその日でした